うまい子との比較で分かる 内野ゴロ捕球のコツ(正面・左ゴロ編)
中学の軟式野球クラブチームの練習を眺めています。
内野ゴロのノック練習を見ていると、1年生で入団してすぐの時期からうまいな〜と思う子がいます。
特に正面近くのイージーなゴロのさばきが全然違います(逆に言えば、遠くて速いゴロは、うまい子でもそうそう取れません)
イージーなので、みんなそれなりには取れます。しかし、ちょっとイレギュラーしたり、ハーフバウンドぎみになったりしたときの確実性に大きな差があるのです。
うまい子たちは、小学校の頃から基礎を教えてもらい、家でも基礎練習をがんばってきたのだろうなと思います。動きににじみ出ています。
そこで今回は、ゴロ捕球がうまい子/うまくない子の比較から、どうやったらうまい子たちに少しでも近づけるのかを考えてみます。
見て、学んで、マネることで近づいていきます。
1. 内野ゴロ捕球 うまい子/うまくない子の比較
まずは比較表です。項目ごとに自分がどちらに当てはまるか、考えながら見てみましょう。
※右投げ野手の場合です
※正面から左側エリアのゴロについての分析です
うまい子の特徴 | うまくない子の特徴 | |
---|---|---|
スタート後の動き | 半身になって、じっとバウンドを見ていることがある | 必ずすぐに移動しはじめる |
目の高さ・姿勢 | 上下の動きが少ない 移動から捕球、送球までずっと低いまま |
上下の動きが多い 移動は高く、捕球で低くなり、送球でまた高くなる |
グラブの高さ | 上下の動きが少ない 早めにグラブを下ろしている |
上下の動きが多い グラブを振ったり抱えたりよく動かしている |
グラブを出すタイミング | 早い または始めから出している |
遅い 取る直前に出す |
出したグラブの向き | 正面 グラブが立っている |
上向き グラブがねている |
捕球時のグラブの位置 | うでを伸ばして、体の前のほう | 体の近く |
捕球の瞬間でのグラブの動かし方 | 動きが少ない、または前に出して取る | 体に引きつけながら取る |
捕球時の体の移動スピード | ゆっくり 捕球手前でスピードが落ちる |
速い 移動時のままスピードが落ちない |
捕球姿勢で左足を出す向き | いろんなパターンがある。後ろに引いて半身の姿勢になることが多い | 左前に踏み出す1パターン |
両手か片手か | 打球によって両手、片手の使い分けがある | なるべく両手でとることを目指す |
ボールの握り替え | 体の前のほうで握り替える | 体に引きつけながら近くで握り替える |
うまい子でまず印象的なのは、スタート直後の動きです。スプリットステップなどでスタートを切りますが、そのあとでじっと落ち着いてバウンドを見ていたりします。このとき、左足を引いて半身(はんみ)の姿勢をとっている子が多いです。うまい子たちがボールを見る時の基本姿勢のようです。
うまい子は、目やグラブの高さがずっと低いままです。下半身がつらいはずなのですが、あたりまえにがんばっているのです。
うまい子は、グラブを出すのが早いです。出すスピードが速いのではなく、かなり早いタイミングから出しています。始めから出したままの子もいます。ボールがくるタイミングで出すのではないのです。
うまい子は、体の前のほうで握り替えをしています。体に引きつけません。また、グラブの面にゴロを当てた次の瞬間に右手にボールを握っている、いわゆる「当て取り」ができる子もいます。このときはもう、取ったその位置で握り替えです。
そして声を大にして言いたいのは、うまい子には、捕球姿勢の2大パターンがある、ということです。1つは基本の「左足前」、もう1つは「左足後ろの半身」の姿勢です。これをほんとうに多用します。またこれはスタート後にボールを見る姿勢と同じであることにも気づきます。
2. 手と足に分けて考える
次に、どうやったらこれらのうまい子の動きを身につけられるかを考えます。
なんだか難しいなあということも、小さく分解して考えることで思ったより簡単に解決できるようになるものです。 そこで手と足にスキルを分けて考えていきましょう。手のスキルを身につけ、そして足のスキルを身につけていきます。
ちなみにスキルとは技術のことですが、頭で知っているだけではスキルがあるとは言えません。できるようになって初めてスキルと言えます。知識として知ったうえで、何度もやってみて体にしみこませる作業が必要です。
2.1 ゴロ捕球「手のスキル」
①グラブを立てる
グラブを立てる、と言いますが、実際にはグラブの中の「手のひら」を立てます。
素手のままで、足をひらいて捕球姿勢をとり、左手を捕球するポイントに伸ばして手のひらを正面に向けてみましょう。捕球ポイントは体の真下ではなく、少し前方になるようにします。そうすると手首が少しそることになりますね。これがグラブを立てるスキルです。
こんな感じで手首がそるのだな、と体で感じておきましょう。
②グラブは下げておく
グラブは早めに出して正面に向けて下げておきます。
ボールが来るタイミングにあわせて出そうとすると、速いゴロに遅れてさし込まれてしまいます。あらかじめ余裕をもって出しておくことが重要です。
③グラブは下から「前」へ
捕球時には、グラブを前へぐっと押し出すように動かします。
大事なことは、ボールが移動してくるラインに沿って動かすこと、体の前のほうでキャッチすることです。「取るポイントを前に作る」ことを意識しましょう。
④右手でフタをする(両手のとき)
両手キャッチのときは、ボールがグラブに入るタイミングにあわせて、右の手のひらでふわっとフタをします。
⑤握り替えは体の前のほうで
握り替えは、なるべく体の前のほうで行います。
キャッチ→握り変え→送球の一連の動作をつなげてやろうとして、グラブを体に引きつける動作を始めから入れてしまうと、キャッチできずにゴロがグラブの下を通過してしまったり、握り変えに失敗してボールをふわっと上に放り投げてしまうことがよく起こります。
体の前のほうでしっかりキャッチして、そこで握り替えることが、捕球の確実性と、取ってから投げるまでの早さを両立できる方法です。
⑥左右に割る
握り替えが終わったら、グラブとボールを左右に離します。これを「割る」といいます。
グラブとボールを左右に割りながら送球動作に入りますが、このとき両肘(ひじ)を左右に開くイメージで、左肘を目標に向けてグラブは顔の前に固定するようにすると、体の横回転が抑えられて送球のリリースが安定します。
2.2 ゴロ捕球「足のスキル」
①ゴロの右側から入る
転がってくるゴロのラインから少し右側にずれて入ります。「ライン外し」といいます。正面のゴロでもあえて少し右から見て、最後のバウンドにあわせて体を入れてグラブを挿し込むイメージを持ちます。
②捕球姿勢に入る前は歩幅を小さく
捕球姿勢に入る直前のステップは歩幅を小さくします。はじめは普通に走って移動していきますが、ゴロのラインへ近づいたら意識的に歩幅を小さくするのです。
捕球姿勢でスピードを落とすブレーキの役割と、右足を踏み込むタイミングを合わせやすくする役割があります。
③左足はかかとから入る
右足を踏み込んだ状態から、左足を踏み込みんで捕球姿勢をとりますが、このときかかとからそっと接地させて、少しずつ体重を左に乗せます。
歩幅を小さくしたり、右足でタイミングを合わようとしても、どうしてもイレギュラーなどでタイミングがずれることがあります。最後の最後でタイミングがずれても対応できるように、一度に体重を乗せてしまわずに、かかとから入ってタメを作るのです。
3. 家でできる基礎練習
3.1 手の練習
まずは手のスキルを身につけていきましょう。
素手の状態で両膝を床について立ち、手のひらを立てて下げて構えます(手のスキル①②)
正面からボールをコロコロ転がしてもらい、手のひらを前へぐっと押し出しながらキャッチします(手のスキル③)
このとき、手のひらの腹をボールのラインに向けていく意識をもちます
こういった基礎練習は、だいたい簡単なものが多いです。しかし、これを次にノック練習にもっていくと、たいていの子はできないです。スキルのことを忘れてしまって、いつもの自分のクセのままの動きをしてしまいます。
がんばって意識してスキルを実行できたとしても、ものすごい違和感があると思います。やりずらいし、エラーもいったん増えるでしょう。
でもその状態を通過して、頭で考えなくても自然にスキルを実行できるようになったときこそが、1つのスキルが本当に身についたということです。
やってみて、続けてみて、ノックでも、そして試合でも自然に実践できるところまで体にしみこませてください。
うまい子とうまくない子の大きな差は、まずこの手のスキルにあると思っています。うまくない子は、このスキルとは真逆のクセがついてしまっていることが多いです。中でも一番の悪いクセは、「×引いてとる」です。
バウンドがギリギリ合わなさそうな打球を、うまくない子は引いてとろうとします。うまい子は、がんばって少しでもグラブを前に出そうとします。
引いて取るクセがついてしまっていた子が、このスキルにチャレンジしてみたとき、いつもなら「やばい、取れなさそう」と感じていた打球が、自然とグラブに入ってくるような感覚を経験するはずです。
まずは手のスキル①②③だけでも身につけて、ノック練習で実践してみましょう。
3.2 手と足の練習
次に手とあわせて、足の運びを作っていきましょう。
説明したスキルが全て盛り込まれていますので、1つ1つ丁寧に確認しながら行いましょう。最初は違和感があると思いますが、違和感がなくなるまで続けてみましょう。
ボールを捕球位置の目印として置いておきます(イメージするだけでもOK)
グラブをつけてボールの右後ろ(ライン外し)に立ち、腰を落として構えます。グラブははじめから低く下げて正面に向けておきます。
小刻みステップを右足から①❷③❹と交互に行います。○数字は右足、●数字は左足です。
⑤で右足を踏み込んで、捕球姿勢に入っていきます。グラブを低く保ち、右足を踏ん張ってタメを作る意識を持ちます。
❻で左足のかかとをそっとつくと同時に、立てたグラブをぐっと前に出しなが、右手でやわらかくフタをします。
残った体重を左に移動させながら、両手の位置が体の前方のままで握り替え動作をします(両手は体に引きつけません)
握り替えた位置から、両ひじを開くイメージでボールとグラブを左右に離し(割り)、送球のトップを作ります
これを何回も繰り返して、自分の動きにします。普段の生活でも、ついつい左の手のひらが前を向いてしまうくらいやりましょう(笑)
3.3 半身キャッチの練習1
うまい子たちは、左足を後ろに引いて半身で取ることを重要なバリエーションにしています。うまくない子たちはそのイメージが全くありません。これは重要な差です。そこで、左足後ろの半身キャッチが自然なことだと体に覚えさせます。
グラブを持って両足をひらき、腰を落として、右足を前、左足を後ろの半身の捕球体勢をつくります
足を動かさないでよい範囲へ、正面や少し左側のショートバウンドを投げてもらいます
グラブを立てて、バウンド位置へ手のひらを押し出すようにしてキャッチします
3.4 半身キャッチの練習2
グラブを持って足を肩幅くらいにひらき、腰を落として構えます。この後、右足の位置はずっと固定します。
少し離れたところから、体の左側にゴロを転がしてもらいます
①1球目は、左足を左前に踏み出してキャッチします(ボールを返して、足を肩幅に戻す)
②次は、左後ろに踏み出して半身でキャッチします
これを交互に繰り返します
慣れてきたら、少しバウンドのあるゴロも転がしてもらい、必ずショートバウンドで取れるように左足の方向が前なのか後なのか判断してキャッチします。グラブは立てて、下から前です(手のスキル)。
うまい子たちは、ボールを待ってとることを恐れません。もちろん試合の状況や、ゴロの高さ・強さによってはリスクをおかして前に出ることもあります。しかし基本的には良いバウンドで取れることを重視して、半身の姿勢でボールをよく見ておき、そのままの姿勢でキャッチすることも多いのです。闇雲に前に走ったりしません。
ここを重要な気づきにしてほしいと思います。
4. まとめ
今回は、ゴロ捕球のうまい子、うまくない子の比較から、それぞれの特徴を整理してみました。
どうやったら少しでもうまい子に近づけるのか、それには手と足のスキルに分けて考え、それぞれ練習していくことが近道だと思います。
また基礎練習で反復したことを、次にノック練習で必ず実践してみましょう。はじめは違和感がありますが、徐々に慣れていって、その動きがあたりまえだと思えるようになってきます。そしてその時には技術が上がっているのです。
うまい子たちは、小学生のときから正しいやり方を教えてもらい、それを自分の「スキル」にするための練習をコツコツ積み重ねてきてたはずです。今うまいとは言えない子たちは、その知識や練習に出会っていなかっただけ。
今からでも決して遅くはないし、伸びしろのある君たちのほうが成長は早いはず。今の実力差を目の当たりにして心折れてしまわずに、1週間、2週間・・・と努力を積み重ねていったときの自分がレベルアップした未来にワクワクしよう!
LDL160から3週間で105まで下げた話【悪玉コレステロール改善対策】
急激に悪化の健康診断
今年の秋に受けた健康診断結果に衝撃的でした。 なんと、悪玉コレステロール(LDL)が160になっていました! ちなみにLDLの正常範囲は60〜119です。上限値から41もオーバーです。
そんな状態から、いろいろ調べて自分で対策した、約3週間の生活習慣の改善で、105(正常値)までもっていくことが出来たので、その経験談を書きます。 あくまで私1人の経験なので、全ての人にとっても効果があるとは言えませんが、ぜひ参考にしてもらえればと思います。
また、LDLの検査結果は、直前の食事の影響をかなり受けるらしいということも申し添えておきます。
とっても怖い LDLが高いと起こること
LDLが高すぎる状態が続くと、血管の内壁が傷ついて、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まることが知られています。 中高年の男性で急に倒れて亡くなる方のニュースをたまに見ると思いますが、原因はこういった血管系の疾患が多いな、という印象です。
私自身は、30代のころからたまに少しだけ正常値からはみ出すことがあるかな?といったレベルで、正直あまり気にしてなかったんですが、今回いきなり大きくオーバーする結果となってお尻に火がついたのです。
ちなみに、改善対策前の私の基本情報はこちらです。
- 45歳/男性♂
- 身長:171cm
- 体重:58kg
- 中性脂肪:68(正常値)
- HDL:87(正常値)
- LDL:160!
見ての通り、体型だけ見ると健康体だと思います。LDL以外のコレステロール指標も正常範囲内です。 体調管理には以前からかなり気をつかっていて、自分なりに良いと思う生活習慣を取り入れているつもり。
たとえばこんな習慣。
食事、特に糖質に気をつけている
ゆるめではありますが糖質制限を取り入れてきました。3〜4年くらいはやってます。 具体的には、パンや米はほとんど食べません。ラーメンが好きでたまには食べます。代わりに何を食べているかというと肉です。主食はトリ胸肉です。 あと糖分の入った飲み物はいっさい飲みません。以前は微糖コーヒーならたまに飲んでいましたが、よくよく調べると微糖でもかなりの糖質ということでやめました。 また、野菜を意識してかなり食べます。 糖質制限を始める前の体重は62kgくらいだったのが今の体重で安定するようになっています。
運動も意識してる
最近はちょっと減りましたが、走ることが苦にならないのでジョギングをするほうです。 あと家トレですが、筋トレもします。以前はジムも行ってましたが、自分レベルは家トレで十分だなという判断で辞めました。ということで、BMIのわりには筋肉はあるほうだと思います。
こんなにやってるのにLDLこんなになっちゃうんだ・・・というのもショックだった点の1つです(笑)
今回の対策は
さて今回やった対策を書きます。
肉を減らして豆を食べる
もともとトリ胸肉が主ではありましたが豚肉・牛肉も普通に食べていました。肉の脂身は飽和脂肪酸なのでLDLを上げます。 トリ胸肉は脂身が少ないのでまあ問題ないかなとは思いますが、念のためほぼ全ての肉をやめて、代わりのタンパク源として豆を食べるようにしました。そのまま食べられる大豆やサラダ豆的なものが売ってますので便利です。納豆も良いと思います。
揚げ物をなくす
揚げ物はカラっと揚げてあるからカロリー0ということで、(衣の糖質には目をつぶって)あまり制限せずに食べていたのですが、スーパーなどで買ってくる揚げ物の油は飽和脂肪酸である可能性が高いのでやめました。自分で作る揚げ物はキャノーラ油とか使うので普通に食べてOKなのですが一旦全て絶ちました。(家族が食べるためだけに揚げ物を作ることはある料理好きの良きパパ)
アマニ油をサラダにかける
アマニ油(か、えごま油)をサラダにかけるようにしました。もともとサラダはよく食べます。ドレッシングも塩系も何もかけなくても食べる人なので、生野菜にただアマニ油をかけただけの味でも全く問題ありません。アマニ油・えごま油はオメガ3系ということでLDLを下げるそうです。加熱・酸化に弱いのでこのような食べ方になります。
オリーブオイルを使う
もともと基本的に炒め物にはオリーブオイルを使います。LDLには直接作用しないぽいですが、HDLを上げるほうへ作用するそうで油の取り方として大事だと思うのでいちおう書きました。
カップ麺をノンフライにする
カップ麺も好きでたまに食べていたんですが、何も気にせずに買うと油揚げ麺のタイプになることが多いと思います。この揚げ油は飽和脂肪酸でよくないので、ノンフライ麺を選んで買うようにしました。
チョコレートを減らす
チョコレートのポリフェノールが抗酸化作用があって良いというので、高カカオの低糖のチョコレートを仕事の合間によく食べていました。ただし油の観点からいうと飽和脂肪酸ということで減らすようにしました。
3週間で正常値まで改善
以上の対策を約3週間続けたあとで、簡易血液診断ができる近くの薬局に行ってきました。 専用の器具で自分の指先をぷすっとやって採血して、簡単な血液診断を受けることができます。
そして結果はタイトルのとおりです。ひとまずめでたしということで。
ちなみに、毎日の晩酌を欠かさない私にとって、アルコールを絶つ・減らすことは最後の砦です。ということで今回も酒量にはまったく手をつけていません。あと、体重がいちじ56kgを切るところまで落ちました。今は平均で57kgというところで現在は安定しています。
ダイエットには糖質制限のみでOKだと思っていましたが、もっと絞り込みたい場合にはやっぱり脂なんですね。
【合格者が語る】日本ディープラーニング協会(JDLA)のG検定とは?
日本ディープラーニング協会とは
「ディープラーニングを中心とする技術による日本の産業競争力の向上を目指す」ことを目的に活動している一般社団法人です。
東大の松尾先生をはじめ、国内の企業や有識者の方が参画されていますね。
協会では、人材育成として2つの検定試験を行っています。
- G検定(ジェネラリスト)
- E資格(エンジニア)
G検定とは
ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活動方針を決定して事業応用する能力を持つ人物
の育成を目指して行われている試験です。
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | ディープラーニングを事業に活かすための知識を有しているかを検定する |
受験資格 | 制限なし |
試験概要 | 120分 多肢選択式の知識問題 オンライン実施(自宅受験) |
出題問題 | シラバスを参照 |
受験料 | ・一般 12,960円 学生 5,400円 |
試験日 | 2018年11月24日(土) 13:00開始 |
申し込み | 「日本ディープラーニング協会 資格試験専用Webサイト」より受付 |
G検定を受験した感想
私は第1回となる2017年12月に受験し無事合格しました。
出来としては、7〜8割くらいはある程度の自信を持って答えられたかな、といったところです。
AIに携わっている人であれば、それほど難易度は高くないと感じましたが、導入企業の担当者に求めるレベルとしては高いのではないかと感じました。
難易度は、第1回が受験者1,448人に対して合格者823人、合格率56.8%です。第2回は受験者1,988人に対して合格者1,136人で、合格率57.1%です。
やはりそれほど難しい試験ではないですね。後から分かったのですがIPAレベル1相当とのことです。
2018年10月現在で、全国にG検定認定者は、1,959人ということになります。これから徐々に増えていくことでしょう。
出題内容としては、下で紹介する推薦図書から満遍なく出題されたと思います。
AI白書後半の規制や法令のあたりはあまり出なかったように思いますが、実務では重要な内容ですので今後の傾向はどうなるか分かりません。
全く聞いたこともない問題もわずかに出題されました。
例えば、「バーニーおじさんのルール」、「醜いアヒルの子の定理」、「ノーフリーランチ定理」は全く知りませんでした笑
受験対策
こちらの3冊を何度も読み返して対策して合格しました。
公式推薦図書3冊
AI白書 2017 | ||||
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深層学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ) | ||||
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人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書) | ||||
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対策本(公式テキスト)
そしていよいよ対策本が出版されます。第3回試験もまもなくですので、しっかり読み込んで対策しておきましょう。
深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト (EXAMPRESS) | ||||
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JDLAのE資格を受験してみた! ディープラーニング新資格 受験レポート【2018年9月】
JDLA(日本ディープラーニング協会)のE資格の試験が、9月29日(土)に初めて行われました!
第1回ということで過去問もなく情報が少ない中でしたが、受験してきましたのでそのレポートを書きたいと思います。
日本ディープラーニング協会とは
「ディープラーニングを中心とする技術による日本の産業競争力の向上を目指す」ことを目的に活動している一般社団法人です。
東大の松尾先生をはじめ、国内の企業や有識者の方が参画されていますね。
一般社団法人 日本ディープラーニング協会 Japan Deep Learning Association
協会では、人材育成として2つの検定試験を行っています。
- G検定(ジェネラリスト)
- E資格(エンジニア)
E資格の試験概要
概要 | ディープラーニングを実装するエンジニアの技能を認定する |
受験資格 | JDLA認定プログラムを修了していること |
試験方法 | 120分の会場試験にて、小問106問の知識問題(多肢選択式) |
試験会場 | 全国の指定試験会場 |
出題範囲 | シラバスを参照 |
試験日 | 2018年9月29日(土) 13:00または15:30開始 |
受験料 | ・一般 32,400円 ・学生 21,600円 ・JDLA正会員・賛助会員 27,000円 |
申し込み | 2018年9月1日(土)〜9月22日(土) |
合格発表 | 2018年10月12日(金) |
申し込み方法
認定プログラムを終了すると、JDLAからメールで受験申込コードが届きます。それをもって、CBT-Solutionsから申し込みます。決済はクレジットカードが使えました。
なお、受験資格は認定プログラム修了後の2年間有効です。
試験方法
PCを使った多肢選択式で全て4択問題で、複数選択する問題もなかったと思います。
また、数値を入力するような問題はありませんでした。
受験にかかる費用
JDLAの認定プログラムの受講料がかかるため個人では敷居が高いかもしれません。
最も安いプログラムを受講したのですが、15万円かかりました。
受験料も一般で32,400円と割高です。
私も会社を説得して受験することができました。
試験会場
当初は東京、大阪の2カ所とアナウンスされていたのですが、最終的には全国各所で受験可能となりました。
Web申し込みの試験会場選択の時に初めて会場が分かったのですが、主要都市にはそれなりに会場が用意されたようです。
(これに関しては、なるべく事前にWebサイトへ情報掲載して欲しかったです。開始時刻も不明だったため移動手段や宿泊の見込みが立ちませんでした。)
難易度
試験の難易度は、IPAレベル3〜4になるとのことでかなり難しい試験だと思います。
ちなみにG検定(ジェネラル)の方は「ディープラーニングを事業に活かすための知識」を主眼としていて、IPAレベル1相当だそうです。
実際の試験で問われたこと(レポート)
知識を問う問題と、pythonとnumpyを使った実装を問う問題に大きく分かれます。
「知識があるだけでは意味がない、実装できなければ」
ということなのですね。
実装を問う問題では、途中まで示されるプログラムに合わせて空欄を埋める必要があり、丸暗記は通用しません。
numpyの基本的な配列操作については、習熟しておく必要があると感じました。
試験問題はもちろんメモも持ち帰ることができず、具体的な例題とはいきませんが、以下、記憶を頼りにメモしていきます。
特異値分解
2×3の行列に対する特異値分解を手計算する問題が出ました。(試験開始直後にこの問題が現れるので、受験者がいっせいにマウスからペンに持ち換えるという光景となりました)
2番目の特異値だけが空欄となっていたため、実際には固有値の計算ができれば答えられたと思います。
ちなみに、メモ用紙を使って手計算する必要があったのはこの一問だけでした。
サポートベクタマシン
サポートベクタマシンの一連の特徴を複数問にわたって詳しく問われました。サポートベクタ、カーネル法、境界線までの距離の数式など。
K−Means/K-Means++
K-Meanの実装について具体的に問われました。ほぼ認定プログラムの演習問題どおりの内容だったと思います。
K-Means++でのセントロイドの位置の初期化、numpyの乱数生成について知っておく必要がありました。
順伝播/逆伝播
行列の積の逆伝播の実装が出題されました。↓で紹介する「ゼロつく」や認定プログラムの演習で、計算グラフとあわせてしっかりと学んだところ。偏微分、連鎖律の理解も必要です。
仮に他の問題ができても、ここが分かっていないとE資格に合格してはいけないのではないかとすら思います。
活性化関数
シグモイド、ソフトマックス、ReLU、Leaky ReLU、Maxoutについて問われました。問題文にはPReLUも登場。
ReLU、Leaky ReLUについてはnumpyによる実装を問われました。
正規化
平均を引いて、標準偏差で割るという標準化の数式が出ました。
ノルム
ノルムの一般形が問われました。L(N)ノルムの場合の数式です。
正則化
L2正則化項の数式を答える問題が出ました。他にも全体的に正則化の理解が必要な問題が多いと感じました。
ドロップアウト
ドロップアウトの実装が問われました。ユニットの消去確率が変数としてある場合に、マスクを取得するためのソースはどうなる?というイメージ。
また、ドロップアウトとアンサンブル学習の関係や、それってブースティングに近いの?といった知識も問われました。
AdaGrad
最適化アルゴリズムであるAdaGradの実装に関する問題です。
SGD、モメンタム、AdaGrad、RMSProp、Adamの一連のアルゴリズムの数式を押さえておく必要がありそうです。今後も順番に出題されるのではないでしょうか。
CNN/畳み込み
畳み込みに関しては全体的に深く問われました。それだけ現在の深層学習において重要事項なのでしょう。
- 畳み込みの特徴
- 畳み込み演算の実装
- GoogLeNetの特徴
- ResNetの特徴
ResNet登場前のモデルで層を増やしていった場合と、ResNetで層を増やしていった場合の学習曲線を見て、特徴を答える問題も出ました。
プーリング
プーリングは局所領域の位置ズレに対して頑健といった特徴や、numpyを使った実装などが問われました。
LSTM/GRU
特にGRUついて複数問にわたって詳しく問われました。
LSTMに張っていたので少し面食らいましたが、GRUもさらっとは押さえておいたのでなんとかなりました。(↓で紹介している「ゼロつく❷」の付録に説明がありますね)
あと、勾配クリッピングは勾配爆発と勾配消失とどちらに効く?というような知識も問われました。
Seq2Seq
モデル図を選択する問題が出ました。
双方向RNN
同じくモデル図を選択する問題が出ました。こんな感じの。
Attention
まったくノーマークだったのですが、Global AttentionとLocal Attentionそれぞれについて、Contextベクトルを求める数式が問われました。
word2vec
word2vecについて詳しく問われました。
どのようなモデルか。学習によって得られるどの部分の重みを分散表現とするか。CBOWとskip-gramの違い。Negative Samplingなどの計算量を減らす工夫など。
物体検出
R-CNN、Fast R-CNN、Faster R-CNNのそれぞれの特徴について、さらっと問われました。
ここらは出そうと思ってYoLoも含めてかなり細かく押さえておいたので、ちょっと残念でした笑
また、なぜかSSDが講座等でも全く触れられないんですよね。試験でも問われることはありませんでした。
セグメンテーション
FCNについて問われました。
また、転置畳み込みの精度を改善する目的で行う後処理とは何かも問われました。知らなかったので消去法でいきましたが、「条件付確率場」が正解なのでしょうか。
オートエンコーダ/VAE
オートエンコーダの数式が問われました。
あとCVAEが選択肢にあったり、Reconstraction Errorを答えさせる問題もありました。
GAN/Conditional GAN
GANの特徴について問われました。Descriminatorの学習が進むと、D(G(z))は大きくなる?小さくなる?
また、Conditional GANのモデル図の選択問題が出ました。
他にも○○GANといった発展系ぽい選択肢が出てきましたが、私は知りませんでした。
識別モデル/生成モデル
識別モデル、生成モデルのそれぞれを表す条件付確率の式が問われました。
強化学習
Experience Replay、Target Q-Networkなどが問われました。
Target Q-Networkに関しては、価値関数を固定するとだけ理解していたのですが、2つある価値関数の片方を固定するの? 両方を固定するの?のように問われて迷いました。
今後の受験対策
受験対策本として私のオススメを3冊ご紹介します。
- 深層学習
- ゼロから作るDeep Learning
- ゼロから作るDeep Learning②
深層学習公式にはアナウンスされていませんが、一部の認定講座では教科書として案内があったそうです。 |
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ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装ライブラリを使用せずにゼロから深層学習を作って理解することがコンセプトで、E資格の趣旨と重なります。感動的に分かりやすい1冊で、認定プログラムもこの本の内容に沿っているように思います。 |
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ゼロから作るDeep Learning ❷ ―自然言語処理編「ゼロつく」第2段は自然言語処理をテーマとして、言語モデル、RNNの実装を取り上げています。 |
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まとめ
事前にあった情報のとおり、難易度はかなり高いと感じました。
第1回の試験ということで情報も少なく、みなさん苦労されたようです。
私が受講した認定プログラムの運営者側でも少し混乱が見られましたし。
資格の認知度は当然まだ高くなく、今回の受験者数は全国で328人だそうです。資格を持っていること自体が企業や個人としてアピールになるように、今後のJDLAの活動に期待しています。
また、G検定(ジェネラル)とE資格(エンジニア)の合格者によるコミュニティもありますので、そこでの活動を広げていくこともきっと必要になってくるんでしょう。自分としてもお手伝いできればなと思います。
今後のE資格試験は、2019年2月23日、8月31日にそれぞれ予定されていまね。
それでは、第2回の試験会場でお会いしましょう・・・笑
追記(10/12)〜合格発表〜
無事合格しておりました (^_^)